2018年05月21日

平成30年度 長野県考古学会総会開催のお知らせ

 下記の日程で長野県考古学会総会、第43回藤森栄一賞授賞式、受賞者による記念講演と会員の研究発表を行います。今回の藤森栄一賞は、群馬県みどり市岩宿博物館館長の小菅将夫さんが受賞されました。当日は受賞を記念して御講演をいただきます。是非とも多くの会員諸氏の御参加をお願い申し上げます。

 

             

1 日 時 201863日(日)10

2 場 所 長野県立歴史館 講堂 電話026-274-2000

  千曲市屋代260-6(科野の里歴史公園内)

3 日 程

    9:30 受 付

   10:00 総 会

   11:30 藤森栄一賞受賞式

   12:00 (記念撮影・昼食休憩)

   13:30 藤森栄一賞受賞記念講演

      受賞者:小菅将夫氏 「『岩宿時代』を考える」

    14:40 研究発表 

      大竹憲昭会員

       「黒耀石産地推定分析から何を読みとるか」

   15:40 閉 会

4 その他

  当日は、「長野県の遺跡発掘2018」を開催中です。

  日程終了後、展示解説を予定しています。

5 問合せ先

  長野県立歴史館 西山克己 電話 026-274-3992

posted by 長野県考古学会事務局 at 13:27| 総会の案内

2018年05月10日

第42回藤森栄一賞選考結果について(報告)

 2017319日(日)午前1030分より、第42回藤森栄一賞選考委員会が諏訪市公民館において開催された。本選考委員会は、12名の選考委員のうち、笹沢浩委員長をはじめ7名の選考委員の出席を得て開催され、慎重な審査の結果、第42回藤森栄一賞の受賞者を佐藤雅一氏に決定した。以下、選考結果について報告する。

 

<第42回藤森栄一賞選考結果>

 第42回藤森栄一賞選考委員会は、2017319日(日)、諏訪市内で開催された。全国推薦委員から推薦された個人10名・団体1件の計11件を受賞候補として慎重な審査と意見交換を行った結果、全会一致で佐藤雅一氏を第42回藤森栄一賞受賞者として決定した。

 佐藤氏は58歳。國學院大學文学部を卒業され、新潟県津南町教育委員会に勤務するかたわらで、信濃川上流域の良好な遺跡の調査成果をもとに縄文時代の研究を推進した。特に2016年に『本ノ木遺跡第一次・二次発掘調査報告書−山内清男資料整理報告−』を刊行したことは、考古学史上著名な本ノ木遺跡の構造を明らかにするものであり、縄文時代草創期の研究を大きく前進させた仕事と高く評価される。

また、氏は「津南学」の提唱に大きく関わり、縄文遺跡や秋山郷の民俗など、津南町の重要な歴史、民俗、環境などの文化資源に着目し、地域研究誌『津南学』、『津南学叢書』の発行、津南学シンポジウムの開催などによって津南町の貴重な文化資源の魅力を地元のみならず全国に発信し、学界から高い評価を受けている。

近年では、201412月の津南町と長野県栄村にわたる苗場山麓ジオパーク認定の中心的な役割を果たした。認定後は地域の人々がジオパークのガイド養成講座を通じて地域の文化資源を学び、その取り組みが交流人口の増加などにつながってきている。

地域の考古資料をはじめとする文化資源から全国的な研究活動を展開し、さらにはその活動が地域の活性化にまで発展した実績は、地域史研究と、また後進を育成した藤森栄一を記念する本賞にふさわしいものであると評価し、ここに佐藤雅一氏を第42回藤森栄一賞の受賞者として決定するものである。

 

2017年3月19日

 

長 野 県 考 古 学 会

藤森栄一賞選考委員会

委員長 笹 沢  浩 

posted by 長野県考古学会事務局 at 19:29| 藤森栄一賞

第41回藤森栄一賞の選考結果について(報告)

 20151219日(土)午前1030分より、第41回藤森栄一賞選考委員会が諏訪市文化センターにおいて開催された。本選考委員会は、12名の選考委員のうち、笹沢浩委員長をはじめ6名の選考委員の出席を得て開催され、慎重な審査の結果、第41回藤森栄一賞の受賞者を清水真一に決定した。いか、選考結果について報告する。

 

<第41回藤森栄一賞の選考結果>

41回藤森栄一賞選考委員会は、20151219日(土)、諏訪市内で開催された。全国推薦委員から推薦された個人10名・団体1件の計11件を受賞候補として慎重な審査と意見交換を行った結果、全会一致で清水真一氏を第41回藤森栄一賞受賞者として決定した。

 清水氏は68歳。同志社大学文学部を卒業され、奈良県立橿原考古学研究所嘱託などを経て鳥取県教育委員会、奈良県桜井市教育委員会に平成17年3月まで勤務された。現在は八幡浜市市誌編纂会編集委員長を務めている。

 日本海側初の彩色古墳壁画の発見となった鳥取県鳥取市梶山古墳、「砂丘の下の神殿都市」弥生時代から中世の鳥取県湯梨浜町の長瀬高浜遺跡、聖徳太子ゆかりの奈良県桜井市の上之宮遺跡の調査などで重要な成果を挙げる一方、古代学研究会の主要メンバーとしてシンポジウム「高松塚古墳壁画発見25年」の企画運営に携わった。退職後は郷里の八幡浜市に戻り「西四国考古学研究所」を創設し、会誌『西四国』を発刊して地域の研究者の発表の場を提供し、みずからも論考を発表している。

長瀬高浜遺跡の調査では、月刊『長瀬高浜だより』を発行し、スタッフの知識向上をはかるとともに発掘情報の共有をするなどの工夫で長期間の大規模調査を遂行し、大きな成果を得ることができた。

 35年におよぶ研究および複数の自治体での活動実績は、各地の自治体で活躍する行政考古学研究者の模範となるばかりでなく、後進の育成にも大きな影響を与え、地域研究と次世代の研究者を育てた藤森栄一を記念する本賞に相応しいものであると評価し、ここに清水真一氏を第41回藤森栄一賞の受賞者として決定するものである。

 

2015年12月19日

 

藤森栄一賞選考委員会

委員長 笹 沢  浩
posted by 長野県考古学会事務局 at 19:27| 藤森栄一賞

第40回藤森栄一賞の選考について(報告)

平成2731日(日)午前1030分より、第40回藤森栄一賞選考委員会が諏訪市文化センターにおいて開催された。本選考委員会は、13名の選考委員のうち、笹沢浩委員長をはじめ6名の選考委員の出席を得て開催され、慎重な審査の結果、第40回藤森栄一賞の受賞者を中山誠二氏、中沢道彦氏の二名に決定した。以下、選考結果について報告する。

 

<第40回藤森栄一賞の選考結果>

40回藤森栄一賞選考委員会は、201531日(日)、諏訪市内で開催された。全国推薦委員から推薦された個人10名・団体1件の計11件を受賞候補として慎重な審査と意見交換を行った結果、全会一致で中山誠二氏を第40回藤森栄一賞受賞者として決定した。

 中山誠二氏は57歳。中央大学文学部を卒業され、1980年から山梨県職員。山梨県埋蔵文化財センターで数々の遺跡の調査を担当し、その後、山梨県立博物館の学芸課長として考古・歴史研究の成果の市民への還元普及活動に取り組み、現在は山梨県教育庁学術文化財課文化財指導監として、県内の文化財の調査・保護・活用の推進を図っている。2010年「植物考古学から見た栽培植物と農耕の起源」で東海大学より博士(文学)を取得。

 中部高地の弥生時代の編年・墓制・集落研究を進める一方、膨大な植物遺存体を集成・再検討し、縄文時代から弥生時代の植物利用と栽培植物の起源について実証的研究を続けている。とりわけレプリカ法による植物圧痕研究とその同定に関する基礎的研究、縄文中期の中部高地におけるアズキ・ダイズなどマメ科植物の栽培化の研究は、日本列島における野生植物利用段階から農耕社会の成立までの歴史的展開を明らかにした「植物考古学」のフロンティアのひとりとして新しい研究を牽引している。2010年には現時点での研究の集大成として『栽培考古学と日本の農耕の起源』、「日韓内陸地域における雑穀農耕の起源に関する科学的研究」に着手し、日本列島における縄文〜弥生時代の栽培植物や穀物の出現と展開を明らかにするとともに、韓国内の新石器時代〜青銅器時代の植物遺存体や石器などの調査分析を行い、日本国内へ渡来した雑穀農耕の起源に迫っている。そしてこの研究の総括として、2014年『日韓における穀物農耕の起源』を発表している。

 中山氏は、かつて藤森栄一が仮説提示した「縄文農耕」という大命題を、山梨という地域を基盤として科学的・実証的に研究し、且つその成果を多くの著作・論考として発表している研究姿勢は、在野的精神のもと、既成概念にとらわれない斬新な研究や活動の実践者であった藤森栄一を記念する本賞に相応しいものであると評価し、ここに中山誠二氏を第40回藤森栄一賞の受賞者として決定するものである。

 

2015年3月1日

 

藤森栄一賞選考委員会

委員長 笹 沢  浩

posted by 長野県考古学会事務局 at 19:26| 藤森栄一賞

第39回藤森栄一賞の選考について(報告)

 平成2632日(日)午前1030分より、第39回藤森栄一賞選考委員会が下諏訪総合文化センターにおいて開催された。本選考委員会は、13名の選考委員のうち、笹沢浩委員長をはじめ6名の選考委員の出席を得て開催され、慎重な審査の結果、第39回藤森栄一賞の受賞者を矢島宏雄氏に決定した。以下、選考結果について報告する。

 

<第39回藤森栄一賞選考結果>

 第39回藤森栄一賞選考委員会は、201432日(日)、下諏訪町内で開催された。全国推薦委員から推薦された個人13名・団体1件の計14件を受賞候補として慎重な審査と意見交換を行った結果、全会一致で矢島宏雄氏を第39回藤森栄一賞受賞者として決定した。

 矢島宏雄氏は、國學院大學を卒業後、長野県中央道遺跡調査団調査員を経て、更埴市教育委員会に奉職し、現在は千曲市教育委員会文化財センター所長として、文化財の調査・保護・活用に尽力されている。

 矢島氏は、1978年、更埴市教育委員会に奉職以来、森将軍塚古墳の保全と築造時復元整備に取り組み、またその麓一帯を森将軍塚古墳館や古墳時代集落を配した「科野の里歴史公園」の整備事業を推進してきた。この間、古墳に建て並べる埴輪の製作や古墳の管理に市民の参加を働きかけ、さらに「お田植えまつり」や「森将軍塚まつり」など森将軍塚古墳や科野の里歴史公園を活用した斬新な事業を企画・実施してきた。こうした活動を支援する「森将軍塚古墳友の会」の育成にも力を入れ、市民が文化財に親しむ機会を広めてきた。

 また、森将軍塚古墳・有明山将軍塚古墳・倉科将軍塚古墳・土口将軍塚古墳の各古墳を含めた埴科古墳群の広域指定、名勝「姨捨(田毎の月)」の指定や、風土に根ざして営まれてきた人々の生活や生業を理解するために欠くことができない景観地として注目されつつある重要文化的景観「姨捨の棚田」の選定やその保全にも中心的な役割をはたしている。

 このような矢島氏の市民とともに文化財の保全・活用に取り組む姿勢は、在野的精神のもと、既成の概念にとらわれない斬新な研究や活動の実践者であった藤森栄一を記念する本賞に相応しいものであると評価し、ここに矢島宏雄氏を第39回藤森栄一賞の受賞者として決定するものである。

 

2014年3月2日

 

藤森栄一賞選考委員会

委員長 笹 沢  浩

posted by 長野県考古学会事務局 at 19:24| 藤森栄一賞